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米では、株主還元で企業が債務超過に?

執筆者の写真: 金森 亨金森 亨

更新日:2020年3月4日

本日(2020年2月14日)付日経、「米社、株主還元で債務超過」という記事を観ました。内容は、スタバックスやボーイングなど米有名企業が低利で借り入れた資金を使って利益を上回る自社株買いや配当を実施するために資本を取崩し、債務超過に陥ているというもの。


債務超過といえば資本勘定がマイナスになるということ、純資産がマイナスになるということで、日本では債務超過に陥った企業は「破綻懸念先」と言われ、金融機関からお金を貸してもらえない。


会社の財務より株主利益を優先する結果、このようなことになるのですが、投資家は会社の純資産をマイナスにしてまで配当が欲しいのでしょうか。本来、投資家は会社がその資金を事業に活かして得た利益からの配当を期待するのが健全な姿。その会社がどうなってもいいから、自らの売買益だけが投資の目的だとする投資家は堕落していると思います。


会社も会社です。自らの財務体質より株主にキャピタルゲインを得てもらいたいなんて、本当に思っているのでしょうか。このような形で、押し上げられた株価はまやかし。株式市場の健全性が問われます。

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